後期高齢者医療制度

　これは、国民健康保険などの加入者の中から、75歳以上の方々を対象として新たな医療保険制度として独立させ行っていくというもので、来年の4月からスタートすることになります。
　この医療制度は、都道府県ごとに全市町村が加盟して組織が作られ、都道府県ごとの保険料設定がされるためその医療費が高い地域では保険料が割高になることが予想されていました。この福岡県は全国的にも高齢者の医療費が高いため、厚生労働省が出した全国平均の月額6,300円を大きく上回ることが危惧されていました。
　今回発表され福岡県の保険料は、一人当たりの平均で、年間で98,210円、月額にして8,184円となっており、予想通り全国平均より2,000円近く高くなっています。
　そうなった場合、世帯における保険料負担がどうなるかというと、75歳以上の方々を除いた人たちの保険料に、この75歳以上の人の保険料を足したものが世帯全体の負担額ということになります。
　75歳以上の人たちが抜けた後の国民健康保険などの保険料については、これから新たに設定されるようですが、負担が増すような気がします。
　また、75歳以上の後期高齢者制度での医療費が増えると、75歳未満の保険の保険料にも影響をしてくることになるということです。
　
　医療制度の中で、介護保険がありますが、柳川市は単独運営ではなく、県の広域連合に加盟しています。この保険料、市町村によって支出にばらつきがあるため、支出に応じて3段階の保険料が設定されており、柳川市はもっとも低い保険料となっています。ところが、この後期高齢者医療制度は、県内すべて同一保険料とされています。介護保険の例をとると、柳川市の75歳以上の医療費も県内では少ないと見られるため、同一保険料では不公平であると言わざるを得ません。
　国民健康保険の新たな料金体系、そして実際運営が始まらないと分かりませんが、市民はもとより全国的な問題に発展しそうな気がします。少子高齢化社会の到来で、医療費の増大はまぬがれないところですが、結局国民に負担を求める策を取ったということになるのかもしれません。